れは 呉羽真弓です。 4問質問させていただきます。
 1問目は、「請願の思いを踏まえ、確認をする」としてお聞きします。
 瓶原地域を公共下水道計画に編入することを求めた請願は、6ヵ月の継続審査を経て、
産業建設委員会で3対2で不採択との審査結果となりました。委員会で現地の確認もし
た上での結論であります。

 私は、委員の一人として、市の汚水処理施設整備基本構想案や府の計画中間案の中身
を確認し、不採択とするとの判断をさせていただきました。私も含め不採択の意思を示
した委員は、断腸の思いでの決断であります。
同時に、委員会では生活環境を守るため、排水路の早期整備改善を求める意見をつける
ことが全員一致で確認されております。
  
 3月議会で私が一般質問をさせていただいたことに対して市長は、生活雑排水の水路
整備は非常に重要であり、全体的な計画の中でどこまで策定できるのかを十分検討しな
がら進めたいと言われています。また、基本構想案は、言うまでもないことですが、
19年9月、国の3省である農林水産省、国土交通省、環境省で出された「人口減少な
どの社会情勢の変化を踏まえ都道府県構想を見直しするよう」にとの方針に基づき、市
並びに府の公共下水道計画が見直しをされているものですが、この市の構想案を諮問さ
れた山城地域審議会では、5月20日の第12回審議会において構想案を了とするとの
答申を出されております。

 そこで市長に今後の進め方などをお尋ねします。4点です。 
1 市内全域を同一の基準に沿って経済比較をした上で、下水道か浄化槽かを選択した
 のが市の構想案であり、府の水洗化計画であります。その選択を部分的に再度見直す
 ことは実際可能なのですか。可能だとしたらどういう場合があるのですか。 

2点目、瓶原地域626軒を公共下水道にすると、その事業費は幾らですか。
 また、合併浄化槽の場合はどうですか。下水道にした場合と浄化槽にした場合、
 それぞれ生活排水路整備に要する費用はどう変化するのですか。
 
3点目、6月2日、3日に開催された瓶原地域の住民説明会はどのようでありましたか。 

4点目、加茂町の生活排水処理基本計画は22年度までしかありません。今年度中に
策定しなければならないと考えますが、以上お考えをお聞かせください。


市長 呉羽議員のご質問にお答えいたします。私からは瓶原の住民説明会につきまして
ご答弁させていただきます。
  
 住民説明会におきましては、本津川市の汚水処理施設整備基本構想案、旧町からの瓶原
の経過、合併処理浄化槽の性能や、補助金などの支援策につきましてご説明をさせていた
だきました。地元住民の皆様からの主な意見といたしましては、基本構想の決定事項は、
変わらないのか、合併処理浄化槽にするなら排水路整備を考えて比較検討すること、
恭仁大橋添架の考え方、並びに現在添架されている上水道管転用の可否、合併処理浄化槽
の水質による農作物への影響について、などであります。

 また、時間の都合上、質疑できなかった方がおられたため、アンケートにご記入いただ
き後日提出いただくこととさせていただきました。なお、アンケートにつきましては、
6月末までに取りまとめてお返しするということで回答させていただいております。
  
 最後に住民より次回開催について強い要望がありましたので、7月上旬をめどに開催
するとの返答をさせていただいております。
  
 その他のご質問につきましては、担当部長よりご答弁をさせていただきます。


上下水道部長 上下水道部長でございます。呉羽議員の1番目の質問と2番目の質問に
つきましてご回答申し上げます。
  
 まず、1番目のご質問でございます。構想案については、各ブロック単位で経済比較を
行ったものであり、瓶原地区についても数ブロックに分け比較検討を行っています。部分
的に再度見直す一般的な考え方でございますが、地形的要因や家屋状況によるブロックの
統合や分割、本管ルートを見直しするなど条件変更による経済比較を再度行い、その結果
によっては整備手法が変更となることが考えられます。

 しかし、瓶原地区につきましては、家屋集積度が低く、家屋間距離が長いこと、地形的
に起伏がありポンプ施設が多く必要、さらに水津川を横断しなければならない条件がござ
います。そのため、地区内において、ブロックの統合や分割、本管ルートの見直しを行っ
たとしても、経済比較上、公共下水道整備費用が浄化槽での整備費用を上回ると考えられ
ます。

 次に、2点目のご質問でございます。瓶原地域における公共下水道整備事業費と浄化槽
整備事業費でございますが、公共下水道整備による場合、水津川を横断するのに、一番経
済的に安価となる恭仁大橋の添架方式で約27億円、合併浄化槽整備による場合は約4億
円の事業費が必要と試算いたしております。
  
 次に、公共下水道整備をした場合と浄化槽整備をした場合における生活排水路の整備
に要する費用についてでございますが、公共下水道整備の場合につきましては、新たに
公共下水道の管渠を布設いたしますので、既存の排水路に放流する必要がないため、
排水路を整備する必要はございません。浄化槽整備の場合につきましても、処理水を
既存水路に放流することとなるため、基本的には排水路を整備する必要はございません。

 ただし、排水経路がなく、生活排水の流末が既存の排水路に放流されていないところ
につきましては、公共下水道整備や浄化槽整備に関係なく、整備改善が必要と考えて
おります。
  
 したがいまして、排水路整備には雨水も含まれておりますので、公共下水道の雨水
管渠の整備、合併浄化槽によります排水路整備の費用は、ともに今回の経済比較には
入れておりません。以上でございます。


生活環境部長 生活環境部長でございます。呉羽議員の4点目のご質問にお答えを
させていただきます。
 
 生活排水処理基本計画の策定につきましては、前回の議会におきましても答弁させ
ていただきましたが、水津川市としての計画策定には至っておらず、現在、旧3町の
既存の計画を引き続き運用することとしております。

 また、旧加茂町の計画が平成22年度までとなっているところでございますが、
現在生活排水処理形態別人口の大部分を占める下水道事業計画の見直しが検討されて
いる中で、その検討経過や結果を反映せずに市の計画を策定することは困難である
と考えております。
  
 今後の基本計画策定に当たりましては、下水道事業計画の見直し結果を踏まえま
して、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。


くれは ありがとうございます。
 まず、確認ですけれども、今後瓶原地域については、比較をしても公共下水道の
費用の方が上回るというふうで、具体的な見直しということになっていかないだろう
というふうに述べていただきました。また、費用も27億円、4億円というような
差異を述べていただいたと思いますが、では、今試算していない、経済比較には
人っていないと言われている公共下水道の雨水管渠の整備、それと合併浄化槽に
よる排水整備の費用、これについては試算をしていないということでしょうか。
経済比較には人っていませんというだけですので、この部分をまず確認したいと
思います。


上下水道部長 上下水道部長でございます。
 ただいまの呉羽議員のご質問でございます。雨水の排水路あるいは浄化槽による
排水路につきましての費用については試算をいたしておりません。以上でございます。


くれは 試算をしないまま、計画を提示する中で、先ほど市長が述べられたように、
排水路整備を考えて比較検討してほしいというようなことにつながっていくかなと
いうふうに思います。 これはぜひとも試算をしていただきたいというふうに思い
ますが、その上で、そもそもの計画については合併浄化槽が最適なんだということ
が裏付けられるのであれば、それは住民の方にとっても納得ができていくんでは
ないかなというふうに思いますが、住民説明会の新聞報道を読むのと、今回市長が
お話しされたので若干温度差があるなというふうに感じました。

 京都新聞の記事でしたけれども、非常に強い慎りのご意見などがあったように
書かれてたかと思います。私は、その不安や失望や慎りの思いというのは非常に
よく理解できるわけです。それは今まで合併したらできるんだというふうに言われて
いた地域の方々の思いを考えると、たとえ今回の構想案の見直しが整合性のある
公平なものであったとしても、やはり住民としてはなかなか合意ができない、
その気持ちは十分理解できるわけです。
  
 しかしながら、私は議員という立場で将来的な財政状況、また市全域を考えた
ときに、今回の構想案については合併浄化槽で瓶原地域はやむなしという判断を
させていただきました。

 京都府の水洗化計画並びに市の構想案をいろんな角度でながめた上で、これは
まさしく整合性のとれた判断だろうというふうに思ったわけですが。ただ1点、
先ほど検討していないと言われた、あの項目が非常に気になっておりますので
、これについては市長、住民のご意見もあったわけですので、早急にというか、
比較検討した上で改めてきちんとご説明をすべきかなというふうに思います。

 それと、市長が述べていただいてませんけれども、例えば合併浄化槽に対する
懸念、これは個人に任せられた維持管理の部分で非常に疑念というようなことの
声も届けられたのではないかなというふうに思います。それをクリアするのが
市町村設置型の合併浄化槽という手法であるというふうに私は認識しているん
ですけれども、このあたり、5月13目の産業建設委員会でも私はその旨、担当
部長には検討するようにということでお伝えしたわけですけれども、実際
に市町村で設置している場合は、維持管理もきちんとできますし、そういう意
味では使用料を住民の方からいただいてということになるわけです。
 
 そこのあたりの検討というのは改めてする必要があるんではないかなという
ふうに思いますが、その考えについて2点市長からまずお聞かせください。


市長  呉羽議員の再質問にお答えいたします。
 
 まず、住民説明会の中でいろんなご意見が出てまいりまして、排水経路について
のご心配もございました。今、生活雑排水がそのまま田畑の中まで流れていると
いう状況は、非常に私も厳しい状況であるというふうに思いますのて、一日も早く
その状況を改善したいというのが、これが私の思いでございます。
 
 そういう中で排水路の整備を全体的にということになりますと、先ほど部長か
らもご答弁がございましたように、水津川市域全域同じような状況もございま
すが、しかしながら排水路がなくて流末の既存の排水路に放流されていないと
いうところがやはり一部ございます。そういった厳しいところにつきましては、
やはりまた整備をしていくということが必要であるというふうに考えております。
  
 また、市町村設置型の合併浄化槽につきましてはいろいろと提案をいただい
ているところでございます。私も一度いろんな実施されておられます市町村の
研究をしてみたいなと考えております。


くれは 部分的に整備が必要な部分についてはしていきたいというふうに述べ
ていただきましたので、そのことについてはやはりある程度の費用を、経済的な
費用の算出というんですか、それはできたらしていただきたいというふうに、
これは担当部長に思いますので考えをお聞かせください。
  
 それと市町村設置型、これは十分勉強していただきたいというか、今からで
はちょっと遅いような気もしますけれども、早急にしていただきたいというふ
うに思います。大阪府は府内全域で生活排水処理計画の中にこれを明確にうた
っているんです。12年度から府域に、これは国の補助も出ておりますので、
平成12年度から府域において大阪府は導入を可能にしますと。ですので、今
大阪府内では富田林とか大東市、河内長野市、枚方市の4市で実施されている
というふうに思います。また、京都府では舞鶴とか綾部市がされております。
 
 そもそも市町村設置型を選択する際に、国の、今回担当がばらばらで、生活排
水処理計画もこれが済んでからというようなご意見がありましたけれども、そ
もそも公共下水道は国土交通省ですし、農村集落排水ですか、それは農林水産
省、そして合併浄化槽は環境省と、3省の所管がそれぞれ分かれているという
のが今回、国でもそうだったわけですけれども。

 ですので、本津川市がこういう検討をするときに、それぞれの課が連携をとっ
てやってこれないという事情はわかるにせよ、やはりそれではなかなか住民の
皆様には納得できないだろうというような思いがあります。
  
 また、国は一本化して交付金を申請するような仕組みをとっておりまして、
それは地区計画というものを出した土で市町村設置型でも可能だし、公共下水
道のものも合まれて融通がきく交付金のあり方を設けておりますので、その部
分もきっちりと勉強していただきたい。失礼ですけれども、もう既にご承知で
あればありかたいわけですけれども、ここら辺は担当課はご承知のことなので
しょうか。交付金の名前はそういう名前ではないんですけれども、地域再生計
画に基づいて申請する交付金のあり方というのがあるわけですけれども、そこ
ら辺はご存じでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。
 
 今後、検討していただく内容というのを提示したわけですけれども、あと一
つ、合併浄化槽についてリンとか窒素というようなものが除去できていない、
数値が高いというような懸念があります。それを払拭するのは高度処理型浄化
槽ということで、これも多くの自治体がこの方式をとられるようになってきて
おります。 

 これはホームページからダウンロードできたものですけれども、高度処理型
浄化槽にした場合はリンとか窒素が大幅に減少するというようなデータも出て
おりますので、そのあたりも含めて市町村設置型浄化槽並びに高度処理をきちん
と視野に入れつつ今回の構想案の申で再度、最終確定に向けて研究をしていた
だきたい。 これは早急に研究していただきたいと思いますが、これは担当課
並びに市長のお考えを再度確認したいと思います。


市長 呉羽議員のご質問にお答えいたします。
 市町村設置型それぞれやっておられるところがもう実際ございますので、ど
のような効果があり、またどのような問題があるのか十分に研究してみたいと
いうふうに思っております。 また、高度処理の浄化槽につきましても、浄化槽
を設置する場合においては、そういった方法でいけるような形で進めていけた
らなというふうに思いますので、こちらのほうも浄化槽の研究もぜひしてみた
いというふうに考えております。以上でございます。


上下水道部長 上下水道部長でございます。
 まず、一番初めの排水路の整備の関係でございます。現状、各家庭から出さ
れております家庭雑排水でありますとか、また浄化槽への水、あるいは雨水で
ございますけれども、これについては現状、既存の家屋につきましては何らか
の方法で排除されてるということになります。排除の方法として道路側溝であ
ったり、また用排水路、あるいは河川のほうへ直接放流されている、あるいは
農地や山林へ直接放流されているというようなことが考えられます。
  
 いずれにいたしましても、現状何も処理されずに放流されることにつきまし
ては、環境に悪影響を及ぼすということになりますので、それを改善するため
の手法として合併浄化槽を設置していただこうという考え方でございます。
 
 なお、雨水も含めました浸水対策につきましては、排水路整備といった観点
からいいますと、一部改善が必要であるというふうに考えておりますけれども、
これにつきましては公共下水道で整備したと。公共下水道といいますのも汚水
の処理というところでしか計画をいたしておりませんので、公共下水道で整備
したとしてもほぼ同じ経費が必要となってくるということが考えられますので、
この構想案の中での経済比較には下水道、合併浄化槽ともにその費用は人れて
ないということでございます。
 
 ただ、そういったことの費用についても検討すべきというご意見でございま
すので、そういったことについても検討はしていきたいというふうに思ってお
ります。
  
 次に、交付金の関係でございまして、議員ご指摘のとおり、それぞれの省庁
ごとに同じ汚水を処理する手法等についても違ったものの手法がそれぞれ所管
ごとに実施されてきたという経過がございまして、最近では交付金化という形
での流れになってきております。地域の実情に応じて柔軟な補助金の交付とい
うような形での見直しがなされておりますので、そういったところも考えなが
ら事業の効率的な、いわゆる汚水処理の方法というのを考えながら推進してま
いりたいということを考えております。
 
 次に、高度処理の浄化槽につきましては、先ほど市長のほうから答弁がござ
いましたので、こちらの方も研究をさせていただきたいいと考えているところ
でございます。


くれは 生活排水処理計画については加茂町、22度までしかありませんよと
いうのはお伝えしました。その上で環境部長は、こちらが先ですよと、公共下
水道の見直しが先ですよということです。 しかしながら、空白期間が生じると
いうことは、瓶原地域の生活排水の処理の問題にとってはまた同じ過ちをもたらす
のではないかなというふうに思います。

 なぜならば、16年策定の計画は、17年から22年までで瓶原地域を公共
下水道にするという計画内容だったからです。ぜひとも・、待ったなしのときに
来ていると思いますので、構想案についてもしっかりと今述べられたことを研究
した上で、生活排水処理計画、各課連携して取り組まれていくようにというふう
に思いますので、その決意を聞かせていただきたいというふうに思います。
 
 そして最後に、市町村設置型合併浄化槽については私も提案しておりますが、
実際にアンケートをとられておりますので、6月2日3日ですか、そのアン
ケートの中にそういう希望というか、そういうご意見があったのかどうかだけ確認
して、この件については終わりたいと思いますけれども、生活環境部長並びに
アンケートの結果についてだけ確認させてください。
 

生活環境部長 生活環境部長でますけれども、先ほど答弁させていただきまし
たように、下水道事業の計画の見直しを現在されております。 

 これは、加茂町地域だけではなくて木津川市域全体ということになってござ
いますので、その方向かおおむね見えてまいりましたら、速やかかにその計画の
見直しということが必要になってまいると思っております。
 
 また、先ほどご議論がございました市町村設置型の合併浄化槽の話につきま
しても、並行して検討させていただきます。 以上でございます。


上下水道部長 上下水道部長でございます。
 アンケートの中身にそういった市町村設置型のことについて何かあったかという
ご質問でございます。アンケートについてまだ集約し切れてない部分かございます
けれども、市町村設置型の合併浄化槽のそういったものも考えていくべきやないか
というようなご意見等もいただいていることはその中に一部ありましたということ
だけご報告させていただきます。


くれは それでは、今後7月上旬をめどに説明会を再度開催していくというこ
ですので、またその進捗状況などを聞かせていただくときがあると思いますが、
この質問については終わります。